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第288回 何度やっても奥が深い、正面打ち一教

Evernote Snapshot 20151029 180916

正面打ち一教という技は、合気道を始めてから、そのキャリアが続くまでずーと稽古しますよね。

いの一番に習う技なのに、いつまでも謎に包まれたままの技です。

だから、いきなり結論です。

正面打ち一教に完成はありません。その過程を楽しむのみ、なのです。
(これは合気道の技全般に言えることですが・・・それはともかく)。

溝口師範はよく「相手がまっすぐ打たないと技にならない」とおっしゃいます。

それはそのはずで、相手の正面がずれてしまっていると、こちらの技を繰り出すときにいったん微調整してから出さないといけなくなるからです。

受け身が打ってくる腕の脇腹からすり上げていくイメージ。タイミングも重要。下方向を指さしながら振りかぶるタイミングを待つ。

自分が踏み込んでいる側の足の土踏まずをしっかり踏む。そこに体重が乗る。乗った体重をひざの前屈ではなく、全体重を引き寄せ、支点を接点に持っていく。

ときどき踏み込む足を出すのではなく、体重をかけた足を引くような動きをする師範がいらっしゃいますが、原理的には足を踏み込むのと同じことになります。

お腹ががっちりあって、上半身の力が胸筋から抜けていくと相手は落ちていきます。

相手に踏み込んでいく足は、いわゆる入身です。入身した場所に立つことが出来れば、立ったとき相手は崩れているはずです。

一教の稽古。楽しいですね。複雑で何度やっても飽きない技の一つです。

記事公開日: 2015年10月29日
最終更新日: 2015年11月25日

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