【エッセイ】 大金持ちになったら
みなさんは、棚からぼたもち的に一億円ぐらいの資産が手に入ったとして、何をしますか。
この記事の目次
「おいしいものを食べて好きなだけ寝る」
合気道という武道のない世の中だったら、ろくでもない私なんぞは「おいしいものを食べて好きなだけ寝る」ぐらいしか、頭に浮かびません。
誰にも文句言われないくらいの稼ぎができたら、サッカーでも観て、家族には威張り散らして、アイスクリームを毎日食べて、ふかふかソファーを買って好きなだけ昼寝することでしょう。
ひたすら快適さをもとめて
徐々に体力が無くなって、まずます不機嫌になって、皿も洗わず、お風呂も掃除せず、ひたすら快適さをもとめて、ぶくぶく太っていくんじゃないかな。
やがて病院通い。お金があったら、そう簡単に死ぬこともできない。現代の最高の医療をもってすれば相当な年月、植物人間として「生かされて」しまう。
それもこれも自分が悪いんだけど、自分の最大の敵は自分。自分の欲望を抑えきれない人の末路がこれだ。
‘Protect me from what I want!’
合気道は、そんな自堕落な私を叱咤してくれる。
もう少し上にいけるんじゃないかと思わせてくれる。
お皿を「喜んで」洗うことで、足腰が鍛えられる。
料理をたまにでもすることで、包丁が使えて刃筋が読める。
娘との散歩が左右のバランスをはかる機会になる。
床の拭き掃除が、シェイプアップする契機になる。
合気道を通じて人との出会いが広がる。
四十八にして動ける身体
四十八にして動ける身体。
これは、どんな金持ちになっても、どんな有名人になっても手に入らないものだ。
というか、この身体は世俗的な報酬が多ければ多いほど、自堕落な自分が全面に出てきて、むしろもっともっと手に入りにくいものになる。
誰にも奪われない資産としての自分の身体。
そんな身体資源を与えてくれるのが合気道です。
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記事公開日: 2024年04月20日