合気道 初心者の質問「どうやって上達したらいいの?」
合気道の上達方法について、まとめます。
段階別上達方法
合気道においては、上達とは何を意味しているのか、実はよく分からない。
合気道を19歳の時から始めて早33年も以上経とうとしています。
身体のことが何も分かっていなかった、まっさらなあの頃に戻ったとして、今の姿を思い浮かべることができるだろうか。
言葉にして表現することは難しくても、私の身体は知っている。何もしないより、合気道をした身体は何かが違う。そのギャップを個人的に成長と呼んだとしても、誰も否定しようのないのが合気道の良いところであり、危険なところでもある。
第一段階
とにかく型をたくさん覚えて、動きを頭にたたき込む。これが第一段階。私は物覚えは悪くない方なので、型を覚えるのは比較的容易だった。身体を動かして、手順通りに技を終えるのは、速い人なら一年ぐらいで身についてしまうのかも知れない。
第二段階
師範や上手い人の技を見て、「あれ、同じ技をやっているのに、なんか動きが違うぞ。」と感じられるのが第二段階。同じことをしてみて、自分にはできないのに気付く段階です。
第三段階
盗む方法として有効なのは、受け身を取り切ることであると分かるのが第三段階。
技は盗むものであり、教わるものじゃないことが分かり始める。
逆に言うと、その盗む方法論を打ち立てていくのが、この段階です。不遜ながら、受け身を取り切れるようになると、仕手の技の「善し悪し」について、自分なりの意見を持つことができます。
一見派手そうに見える技が受けてみると「ただのこけおどし」の技であったり、シンプルな構成の技なのに、やたら効き目があることが分かるのもこの段階であると言えます。
第四段階
第四段階は、そのような善し悪しに基づいて、自分で技をチョイスしていくこと。だって、いい、悪いの判断が自分で出来てるわけだから当然「イイね、これ!」と感じる技を自分もしてみたいと思うはず。端的に言うと、好みの問題。
第五段階
第五段階はやはり、その好みの技をより体系的に追求してみたい、と思えるかどうかです。その先はあこがれる人を、どうやって探すのか。師匠捜しの段階に差し掛かってきます。
現在私は52歳で、人生の折り返し地点に立っている、という認識を日々深めつつあります。残りの時間をどうやって過ごしたいのか、についてビジョンが出来つつあると言っていい。
永遠の十八歳。生意気な若造が逆らってきたとき、軽るーくブチのめしたあげく、呵々大笑して去っていく、粋な老人になりたい
なんて言っているうちはまだまだ子どもなのでしょうか。ああ、もっと稽古がしたい。
合気道の技は全身でかけるものですが、直ぐにできるものではない。
逆の発想として、受けを全身で取ることを稽古することで、取りの感覚を磨いていきます。受けはただ、技を受けて負けてしまうような形骸化されたものではない。
いつでも返せるように自分で同じ技をかけていく気持ちを持ち続けます。自分の中心に手をおき、足からの力をいつでも伝えられるようにする。
言葉は悪いですが、そうやって師の技を「盗みながら」成長していくもの。技の上達には気概とか勇気とかが必要になるでしょう。